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番組紹介 2004/06/13(日)

 投稿者:管理人  投稿日:2004年 6月 9日(水)21時51分46秒
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  ◆局 名  NHK教育
◆日 時  2004年6月13日(日)
       朝9時00分 〜 10時00分
      (再放送同日 夜10時00分 〜 11時00分)
◆番組名  新日曜美術館
       「聖画と生きる・イコン画家・山下りん巡礼記」

【解説】山下りん(安政4/1857−昭和14/1939)。幕末に生まれ、フォンタネージの工部美術学校に女子一期生として入学した「明治の女流洋画家」であり、ロシア・ペテルブルグに2年間の留学をした「日本最初のイコン画家」である。自筆履歴を「余(われ)生来画を好む」と始めている山下は、絵を描きたい一心で、明治という時代の激流の中「初めて」づくしの人生を切り開いた。

 模写が基本のイコン制作上の葛藤を、山下は滞露中の日記に書き記している。フォンタネージに教えられたイタリア・ルネサンスを継ぐ油絵に惹かれているのに、ロシア正教の型通りの伝統的なイコン制作を求められる悩み。帰国後も、東京・駿河台のニコライ堂のアトリエでイコンを描き続ける山下を取材した新聞記事が「女史の本意は聖像画にあらずして美術画にあり」と伝えるように、「職人の手」としてイコンを描き続けることと「自我」にめざめ自分の絵を極めることの間で揺れた山下は、一時正教会を去ったり日本画を描いたりしながら30年にわたる模索を繰り返す。その模索の成果は、最期のときまで自室に掲げ続けた一枚、伝統的な構図を「イタリア画」の描法で描いた慈しみあふれる表情の「ウラディミールの聖母」に昇華されている。

 イコンに画家のサインはない。山下筆のイコンの数々も、作者を意識されないまま忘れ去られていた。それが、最近の再評価により、北海道・東北を中心に、44の教会で確認された。日本の正教会の7割で、山下の作品が礼拝の対象としてひっそりと受け継がれているのだ。

 番組は、山下の「つらくなるくらいまっすぐに絵を描く」ことにひかれるという作家の江國香織さんの旅を中心に構成する。山下りんの日記にその生涯をたどり、イコンのある教会を訪ね作品がどのように人々の人生にとけこんでいるのかをさぐる。「描きたい」という画家の意思と「守りつづけたい」という所蔵者たちの意思。ふたつが合致して存在する山下作品の魅力に迫る。□
 

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